Impossible border 2020
世界中のそこそこ無茶そうな国境を通過できるか試してみるこのコーナー
陸路・徒歩・よくわからん地域
Impossibleじゃねえ。
俺が証明するッ.. Possibleだと…ッ
ナヒチェヴァンからイラン
今回はナヒチェヴァンからイランを徒歩国境突破してみました。
このルートは実際 Impossibleいうよりも単にやる人が少ないという方が正しいです。普通にできます。
場所はここ。
Jolfa Julfa
ショック
当初予定してた直通国際列車は無かった。
ナヒチェヴァンからタブリーズとテヘランを経由しマシャードまでの国際列車が2016.Decに運行を開始したとのことで乗ってみようと計画しました。いざ行ってみたら無くなっていました。休止だか廃止ですね。この国際列車のための検問設備がナヒチェヴァン駅に残っています。現在使われていません。
ナヒチェヴァン鉄道について(自分で言うのも何だが)完璧と言えるまでにリサーチしました。ナヒチェヴァン全線完全乗車済です。やったね1路線しかないけど。ナヒチェヴァン鉄道全線完乗は世界初だ。多分。知らんけど。このウェブだけが引っかかるようにしてやる。(しょうもねえ)
Jolfaまで列車に乗りなさい
直通国境の夢は断たれました。今や分断の時代です。というわけでjolfaまで鉄道で行って徒歩突破の方式に変更。心を入れ替えます。
ナヒチェヴァン鉄道はВЛ8が引く渋い客レです。客レのVL8は世界で唯一?かな
客車行先にイラン直通の名残が残っていてMashhad になっています。書き換えろよ…
ダイヤ上はどうやら昔はTabriz 13:45 →Mashad 14:00 の488列車と併結していたのではないかと思われます。数分ずれているけど改正したのかしら。
野宿しなさい
ナヒチェバン全線完乗にはリスクが伴います。南北の終点へは、終車しかなく折返しは翌日です。そして終点の村は小さすぎてホテルはありません。終点の街Ordubadまで野宿覚悟で行き-あれはまじで人生ターミネートしてた。-24時まで営業のカフェで粘って後は廃墟で隠れていようと覚悟。しかし何たる僥倖。無口であまり陽気でない若い店の男がカフェ内のとある部屋で寝てていいよと言い出し彼のお陰で凍えた1/2朝を迎えずに済みました。このエピソードのお陰でアゼルバイジャンの悪い思い出を一掃してくれた。くそどうでもいい個人的な事情がありましたが今回はそれはそれとして国境を突破します。
オルデゥバッドからジュルファへ路線バスで移動。
※無理に鉄道終点まで乗る不毛な事はせず国境突破だけならこんなリスクはありません。イラン側Jolfaにはホテルもあります!
Julfa駅
JulfaがアゼルバイジャンでJolfaがイラン。些細な違いでたぶん語源は同じで言語ごとのつづりの違いとかなのかね。
Julfa駅 アゼルバイジャン(ナヒチェバン)です。
歩く
ここから国境まで2km程度歩きます。
公園で悪がらみしてくる少年たちを撮影したら案外良い写真が撮れたりしつつ歩いていきます。アゼルバイジャンで極東扁平東洋人が歩くと動物園の見世物の気分が味わえます。彼らはハローハワユ―と言いますが、コミュニケーションを取りたいのではなく、カラスに石を投げて反応を楽しむのと同じ原理で楽しんでおり僕をケタケタ笑っています。尊厳や相互尊敬(mutual respect)のかけらもありません。
どんだけ被害妄想こじらせてんだよ精神科いけよwと思いますか?ええそう反応するでしょうあなたがアゼルバイジャンに行くまでは。しかしマジです。アゼルバイジャンに行くときは民度について諦めてください。短期滞在なら回避できる可能性はあります。
最後まで動物園の見世物の動物の気持ちを味わうことができ僕は今後動物園を訪れる度に彼らの悲しみが理解できる慈悲ある同情心のある人間になりました。つまり成長しました(すっとぼけ)
国境近くのボロい売店でアゼルバイジャンの最後の貨幣を使うべくペプシとクッキー2パックを購入。国境に近付きます。
検問所施設内で荷物をひっくり返すのはじろじろ見られるし嫌です。駐車場でガサゴソとビザを取り出しカメラを仕舞っていると視線を感じます。監視塔から軍人が僕を見下ろしています。結局じろじろ見られてました。
アゼルバイジャン出国
パスポートを見せます。私はアゼルバイジャンビザをシールでべったり貼る昔ながらのビザを取得しているので安心。
同時にイランの電子ビザも見せます。アゼルバイジャン出国なので本来関係ないですがイランに問題なく入国できる事を示すための措置。権力とは出来る限り説得したり揉めたり会話したりしたくないので一応配慮をします。
アゼルバイジャンは15日以上の場合滞在登録が必要で出国時に聞かれることになっています。特にしつこくなく登録番号をメモした紙を見せるとデータベースに照会すらせずOK
無事出国。
川を渡る
Aras川というらしい。
イランでもアゼルバイジャンでもない場所。アゼル側に免税店がありますが欲しいものもないし荷物増やしたくないのでスルー。
川を渡ります。渡る直前に軍人のいる小屋があり彼らに再度パスポートを見せます。いらない2重チェックか雇用の創出ですね(穿ちすぎだろ)。
イラン入国審査
ここに入るともう西側の敵。いやロシアとも良いってほどでもないし東ともイマイチ。うおー
イラン人やアゼルバイジャン地元民の入国審査と比べると時間は少しかかりましたが別室送り(ロシア陸路だとある)もなく、あっさり入国。
イランビザはバクーで取得しています。
入国の義完了
パスポート
スタンプは押されません。電子ビザ用紙にはスタンプが押されます。
パスポートに押されなんかしたらアメリカどころかEUに入る時も相当もめるんじゃないかと思います。
Jolfaの街
イランだ…!
この後行ったTabriz, Tehran, Ahvaz ではいかにもアジア的な気持ちの悪い人口密度で吐き気が-Ahvazは人口密度に加えて大気汚染もやばい-しますが、ここはイラン最北部のド田舎なので人が少なく快適でした。
ジュルファはとにかく快適です!
両替
国境を出るといきなり両替商が話しかけてきます。お決まりですね。レートを聞きbonbast.comと比較してレートが悪いので断りました。入国地点から100メートルほど歩くと左手に両替屋がありそこでは100ドルが
- 12,500,000 おっさん
- 12,800,000 両替屋
危ないところだった。
マーケット
マーケットがありますが閑散としていました。国境を出てから大通りを東へ600m程度です。Jolfaは田舎街。
大して見るものもないけれど小さいので歩きで移動できます。
タクシーコールが来ますが全部無視します。アルメニアに行くルートとしてもメジャーらしく、アルメニアとの声もかかりますがいくらかかるんだろう。
鉄道駅
Tabriz, 日数限定でテヘランまで出ています。
私は当日中に17時発のTabriz行きの列車に乗りました。
おわりに
インポッシブルボーダー。ビザと場合によってはいくつかの書類を揃えていればスムーズに行けますね。
結論:アゼルバイジャンのナヒチェバン→イラン Jolfa国境は、2020年1月時点で余裕で突破できます。
おわり!
過去のインポッシブルボーダーシリーズ
Impossible Border 第1弾:政治的な理由で非公開になりました白目
Impossible Border 第2弾
鉄道陸路突破シリーズ:
ジョルファ ジュルファ